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「モノに色がついて見える」とは?

わたしたちの身の回りのモノには、みな色がついているように見えます。 でもここでちょっと考えてみてください。 暗闇ではモノに色がついて見えるでしょうか? またトンネルの中の照明にオレンジ色のランプを使っている場合がありますが、 そのとき洋服の色はどう見えるでしょうか? 「色がついているように見える」とは、いったいどういう事でしょう? また、例えば植物の緑とひとくちに言っても、 草や木の種類によって微妙に色合いが違います。 この違いをどうやって表現したらよいでしょう?


 
Figure 1: 「モノに色がついて見える」とは?
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Figure 2: トンネルの中ではどう見える?
\scalebox{0.3}{\includegraphics{psfiles/tunnel.ps}}

何色の光をどの程度吸収したかをしめすグラフを、 吸収スペクトルと呼んでいます。 今回の実験では、 数種類の色素の溶液がそれぞれ何色の光を吸収しているのか、 その吸収スペクトルを測定します。 この色素の溶液には pH によって色が変わるものもあります。

これらの実験結果から、 色素の色と吸収された光の色との関係について考えてみましょう。 また pH による変色の原因についても考えてみましょう。 モノに色がついて見えるのは、それぞれ固有の色の光を吸収し、 残りの光を反射(または透過)しているからなのです。



Ryo MIYAMOTO
1999-10-28